こころ

2013年6月より、3ヶ月間アメリカ、バーモント州にてボランティアプログラムに参加。内容は主にボランティアに関してのこと。

こころ

今朝、警察の方がDismas Houseに来て、住民の一人を連れて行きました。

詳しいことはまだわかりませんが、刑務所に戻されるとのことです。

彼とは、私がDismasを去る直前の週末に一緒にマラソン大会にでようと約束をしていました。

次の月曜日のミーティングのあとにみんなで集合写真を撮ろうともいっていたのに。

昨日、マラソン大会参加の応募用紙を彼に渡したあのときが、彼を見た最後のときです。

Dismasを去るのもすぐだし、たぶんきっと、もう二度と彼と会うことはできないでしょう。



Dismas Houseに住むことは、バランスボールに乗っているような状態だと以前書きました。

つらくは無いけど、どこか筋肉が緊張しているような感じ。

昨日まで普通に接していた友達が、いきなりいなくなってしまう緊張感がここにはあります。

実は、3週間前にもひとり住民が刑務所に戻されました。

本当に簡単にいなくなっちゃうものです。突然。


ここにいると、自分の無力さをひしひしと感じます。

「元囚人の人たちが、社会の人々とのつながりを回復すること、つまり社会の中に心落ち着ける居場所や家族のような存在をもう一度手に入れることができれば、元囚人の人たちの社会復帰の大きな原動力になる。」

スタッフさんが以前言っていた言葉。

これには、人やコミュニティとのつながりが、人がもう一度過ちを犯しそうなときに、引き止めるものになる。という意味合いもあると思います。

このつながりというものはなかなか難しい。

俺みたいな3ヶ月しか滞在しないファッキンジャパニーズ若造(笑)にとって、

いきなり、相手と太い絆のようなつながりを作ることなんてできず、

日々の日常の中で、細い糸みたいなつながりを、すこしずつすこしづつ相手との間に

作っていくことしかできません。

会話したり、一緒に飯食ったり、TVみたり、出かけたり。

しかし、努力して作ってきたその細い関係性の糸は、何の音沙汰もなしにいきなり断ち切られます。

今までの生活環境だとか、ドラッグやアルコールの中毒だとか、悪い友達連中やら、

なかなか、"普通"の社会への復帰は難しいのかもしれないけれど。

ただただ自分の無力さを感じます。

ただ、これは俺がどうこうできるものではなく結局、すべては元囚人たち本人の意思次第なんだろうけども。

うーん難しい。

もうDismasから人がいなくなるのは3回目、戻りかけそうになったのが1回あるので、

よい意味でも悪い意味でも人がいなくなるのは慣れましたが、そのたびに色々考えさせられます。



さてさて、あと残り一週間で帰国ですが、がんばろうと思います。


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